性同一性障害の様々な問題を専門医と一緒に解決していきましょう
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精神科医の小栗先生がGIDに関わった経緯を教えてくれました。

そもそも私が精神科医として初めてGIDと関わったのは、10年以上前のことです。
「GIDであるという診断書を書いて欲しい」
という患者さんが来院されました。確か、改名用に使うとのことだったと思います。その場でご希望通り診断書を作成してお渡ししました。

すると、しばらくして裁判所から電話があり、
「そちらではどういう根拠でGIDと診断したのか?」
と言われました。診断したことを否定するような、上から目線的な裁判所職員の物言いに頭に来た私は(笑)、精神科医というだけでは説得力がないと思い、また、もっとGID診療について知らなければならないとも考え、日本精神神経学会の「性同一性障害に関する委員会」が丁度いいタイミングで委員を募集していたので、応募して委員になりました。

そこでは、ガイドラインの改定作業をしたり、裁判所と戸籍変更用診断書の書き方等を協議したりしていました。
その委員になった後からは、私が作成した診断書の最後には必ず、
「日本精神神経学会・性同一性障害に関する委員会委員・小栗康平」
と付記するようにしました。するとどうでしょう、裁判所からイチャモンをつけられることは全くなくなったのです(笑)。権威を笠に着る人は権威に弱いものですね。

さて、その学会の作ったガイドラインについてです。
私が委員をやっていた当時から、多くの患者さんが精神科で診断される前にホルモン療法等の治療をしていたり、タイで手術を受けたりしていたので、委員の中にも、
「日本でガイドラインを作っても意味がない」
という意見がありました。
一方で、
「ガイドラインを法律化すべきだ」
という非常に固い意見もあり、委員によって考え方は様々でした。結局は、何も作らないわけにはいかないので、一応ガイドラインを作った上で、それは強制ではないことも明記されたのです。

次回、「GIDと診断するための基準とは」お楽しみに~♪

ガイド
小栗 康平
早稲田通り心のクリニック

更新日:2017/05/16
公開日:2015/07/08